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【原油先物とは?初心者向けに図解で解説】原油先物価格を形成する要素と取引の仕組み

原油先物指標はインフレ局面で注目される


原油先物取引は、インフレ局面で
よくニュースで取り上げられますが、その取引内容は複雑であり
投資初心者にはわかりにくい部分が多いです。

この記事では、
原油先物取引の基本や特徴を図解し
投資初心者にも理解しやすいようにかみ砕いて解説しています。
※投資は自己責任ですので、参考程度で。

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原油の違いについて

WTIとは


米国の西テキサス地方産出の中質原油の総称。

・WTI原油の特徴
アメリカ国内で産出される原油の6%、
世界で産出される原油の約1~2%に相当。
代表的な“軽質スウィート原油“の1つで
硫黄分が少ない高品質な原油のため
ガソリン等への加工が比較的安価で可能。

・北米市場での原油指標
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)で
先物取引されており、取引量と市場参加者が圧倒的に多く、
価格推移は世界経済の動向を考える上で重要な経済指標の1つである。

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ブレント原油とは

欧州北海に位置する油田の産出原油。

・ブレント原油の特徴
海上油田として知られており、
WTIほどではないが良質な原油で同じく
代表的な“軽質スウィート原油“の1つ。
硫黄分が少ない高品質な原油のため
ガソリン等への加工が比較的安価で可能。

・欧州市場での原油指標
WTIと並んで代表的な原油価格指標
インターコンチネンタル取引所(ICE)傘下の
ICEフューチャーズ・ヨーロッパで北海ブレント先物が取引されている。



ドバイ原油とは


アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで産出される原油の総称。

・ドバイ原油の特徴
WTIやブレント原油に比べて硫黄の含有量が多く、中品質の“サワー原油“と言われる。
先進国ではガソリン等の硫黄含有量に対して
厳しい規制があるため、サワー原油は
高品質の原油と比較し精製コストが増加。

・アジア市場での原油指標
ドバイ原油とオマーン原油で中東産の
原油価格の指標とされている。
(ドバイ原油だけでは産出量が少ないため)
また中東産の原油特有の仕向地の制限がなく、活発な取引がされている。

原油取引の基礎知識

原油商品の性質について


原油採掘は止めるコストが高く、急激な供給量の調整が難しい。

・原油の供給量は急激に調整できない
原油の採掘施設は巨大であるため
原油需要が低下しても簡単に停止できない
停止するためのコストは莫大であるため
そのまま採掘し続ける事が多い。
コロナショック時の急落は記憶に新しい

・原油価格は需要に左右されやすい
原油価格は、石油需要に大きく左右され
コロナショック後の急回復で需要が供給を
大きく上回ると原油価格は急騰した。

原油スポット価格とは


原油を即調達する場合の価格、現物を取引する際の価格。

・原油スポット価格の構成要素
原油の価格に受渡コストを追加したものが
原油スポット価格と言われ、企業が原油を
即調達する際のコストとされる

・WTIとブレント原油の受渡方法の違い
WTI(地上採掘):地上で受渡
ブレント原油(海上採掘):タンカー積載受渡
こうした保管・受渡方法の違いも
スポット価格や先物価格に影響する

原油先物価格の構成要素とは

将来受渡される原油の価格指標、保管コストやプレミアムが乗る。

・原油先物価格はスポット価格+変動費
先物価格の構成要素はシンプルです
現在のスポット価格に対象期間の保管費や
インフレ予想等の変動費をプレミアムとして加えたものが原油先物価格の基本です

・原油先物市場
各先物市場での原油先物価格は
各地域の原油スポット価格に影響をします。
WTIは北米、ブレント原油は欧州や中東等、ドバイ原油はアジア地域の取引に影響する

原油供給企業のリスクと価格変動への備え

原油供給側のリスクとは

原油採掘は止めるコストが高く、急激な供給量の調整が難しい

・原油供給側のジレンマ
需要低下が予測されても原油採掘施設は
止めるために多額のコストが発生するため
施設を止めず採掘を続ける判断が一般的
そのため、在庫管理がとても重要である

・原油供給側のリスクヘッジとは
原油供給側は在庫を抱えている
原油価格下落によって今後販売する
在庫が損失を受ける事を防ぐために
原油先物市場を利用して損失を軽減する

売り建て取引とは

借りた資源を市場で売り、得た資金で後から買い戻すこと

・売り建ての流れとは
取引開始
①証券会社から株式を借りる
②借りた株式を市場で売却する
③売却代金を受け取る

取引完了
①手元資金で同株を買い戻す
②売却した同株式を取得する
③証券会社に株式を返却する

上記の流れが一般的な売り建て取引です。

原油供給企業のリスクヘッジの基本


原油先物を売り建てる、原油価格下落時の損失を軽減

・反対売買で損失を最小限に
供給側は在庫としている
原油価格の下落が予想される場合
先物市場を利用し損失を最小限にする

・原油価格が下落する時の動き
原油を現物で持つ企業にとっては
将来の取引価格下落の損失を抑えるために
先物契約を売る動きが加速し、
より原油価格が下落しやすい状況に

原油調達企業のリスクと価格変動への備え

原油調達側のリスクとは


調達コストの増加がリスク、原油価格の上昇を抑えたい

・原油調達側のジレンマ
原油調達側のリスクは原油価格の上昇
輸入した原油を加工する企業は
調達費の増大は各製品のコストに影響する
そのため、原油上昇局面の動きが大切

・原油調達側のリスクヘッジとは
原油調達側は在庫管理のリスクが低い分
原油価格上昇による調達リスクが高い
想定外の価格上昇を防ぐために
原油先物市場を利用して損失を軽減する

買い建て取引とは

借りた資金で資源を買い、後に売却し資金を返却すること

・買い建ての流れとは
取引開始
①証券会社から資金を借りる
②借りた資金で株式を市場から購入
③株式を受け取る

取引完了
①株式を市場で売却する
②売買代金を受け取る
③証券会社に借りた資金を返却

上記の流れが一般的な買い建て取引です。

原油調達企業のリスクヘッジの基本


原油先物を買い建てで実施、原油価格上昇時の損失を軽減

・反対売買で損失を最小限に
原油価格の上昇が予想される場合
先物市場を利用し損失を最小限にする

・原油価格が上昇する時の動き
原油を調達する企業にとっては
将来の取引価格上昇の損失を抑えるために
先物契約を買う動きが加速し、
より原油価格が上昇しやすい状況に

原油先物を取引すると原油が届くの?

原油先物を始める時に浮かぶ疑問


原油先物を買い付けたら、原油の現物が届いてしまうのか?

・先物市場で原油先物を買付
原油先物は数カ月から数年後にその価格で
引渡、もしくは受取できる契約だが
取引のほとんどは金銭のみの取引だという

・金銭のみも現物取引もできる先物市場
金銭のみであれば、契約だけ取引される市場と考えられるが
現物も取引されるという。今回はこの2つを分ける条件を解説する

原油を受け取る場合は、「受渡決済」を選択する


原油現物を買うor売る方法、取引所への申請や入金が必須

・受渡決済とは
これは商品先物取引に限定される方式で
株式などの金融先物取引では存在しない。
受渡決済を選択すると先物契約に従い
期日に現物の受け渡しが行われる

・現物商品の受け取りをするには?
(1)買い注文、(2)証拠金の入金
(3)期日前までに取引所へ総取引金額を入金
上記が満たされた後、現物商品の保有手段を
選択して受渡決済は完了する。

金銭の差額のみ受け取る場合は、「差額決済」を選択する


先物契約の買い・売り差額のみをやり取りをする決済方式

・差額決済とは
先物取引は満期日にモノとお金を交換することを前提に、取引が進められるが
差額決済は、現物の移動等を発生させずに
購入代金と売買代金の差のみやりとりする

・差額決済の例
1年後に5万円で買う約束をした商品が
1年後に7万円になったら、2万円の利益。
本来であれば現物を受取・転売することで
2万円の利益を得られるが、ここを省略して
金銭の移動のみ反映させるのが差額決済です。

リスクヘッジを企業側で行うことの限界

企業が対応できるリスクヘッジには限界がある

企業でできるリスクヘッジは、規模に応じて難易度が上がる

・先物市場でのリスクヘッジ
原油価格の変動を先物市場でヘッジすることは理論上可能だが、
その規模が拡大するほど企業側は大きなリスクを抱える事になる

・リスク管理を簡略化する仕組み
調達企業は、調達コストを固定化させるため
リスクヘッジを金融機関に依頼することが
一般的であり、その中の代表的な手法に
商品スワップ取引が存在する。

金融機関が企業のリスクヘッジを肩代わりする「商品スワップ取引」


金融機関に固定価格を支払い、ヘッジ後の変動価格を回収する

・固定価格と変動価格
固定価格:現時点の調達コスト
変動価格:将来の調達コスト
原油で例えるなら、変動価格は
将来の原油のスポット価格です。

・商品スワップ取引は個別契約で締結
この取引は主にOTC市場で実施
個別契約では現在の先物価格と手数料を
もとに固定価格を確定されます。

「商品スワップ取引」の概要とは


原油取引を例にざっくり図解、複雑な取引を整理する

・商品スワップ取引とは
企業と金融機関の間で現物の移動を行わずに商品の固定価格と変動価格を交換する取引
リスク管理として代表的なヘッジ手法

・先物市場の参加グループの1つ
スワップ取引でヘッジ委託された参加者は
スワップトレーダーと表記される

あくまで概要ですので詳しく知りたい人は、個別に調べてみよう!

まとめ

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いかがだったでしょうか。
原油先物取引について、基本や特徴について解説しました。

日々、投資について勉強を重ねて
お互い良い投資生活を送れると良いですね。

※投資は自己責任ですので、あくまで参考程度で。
皆さんの参考になれば、幸いです。

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ポンタ・ヒデヨシ
9年間の長期不登校を自力で克服し、32歳で貯金1000万円を達成。 不登校で悩む人に向けて、脱出方法、復学後の人生設計の参考になる情報をブログで発信中。