CPIとPCEは何が違うのか?
米国相場は、経済指標により大きく動くことがあります。
物価動向もその一つですが
CPIとPCEの2つが存在します。
この違いについて図解を交えて解説します。
現在のFRBの金融政策への影響も含めて、
市場にどのように影響をするのか
できるだけわかりやすく解説しています。
※投資は自己責任ですので、参考程度で。
本ページはプロモーションが含まれています。
▼毎朝7時に経済ニュース・図解記事をツイート中!
CPI(消費者物価指数)とは
CPIの集計方法について
CPIは、消費者物価指数のことで
米労働省労働統計局が集計・発表している指数です。
都市部の住民へのアンケート調査が基本であり、
速報性は高いが、対象が限定的で主観的なデータという欠点がある。
毎月15日前後に発表されるため、
PCEの先行指標と言われています。
この指数で何がわかるのか?
CPIは消費者視点での物価の変動が把握できる指数です。
単純に商品棚に並んだ商品の値段の動向を捉えられます。
ただし、消費対象や品目が限定的なため
代替品購入等の消費行動の変化をとらえることはできません。
単純に物価動向を見ることができる指標です。
PCE(個人消費支出)とは
PCEの集計方法について
PCEは、個人消費支出のことで
米商務省経済分析局が集計・発表している指数です。
全米の小売りデータを元にしているため、
米国全体の消費行動を把握することが可能です。
毎月下旬に発表され、FRBが重視する指標です。
この指数で何がわかるのか?
PCEは物価変動の影響を広範囲かつ詳細に確認することができる。
新商品の発売や代替品の購入等の消費行動の変化が盛り込まれる。
物価動向による消費行動への影響を含めて見ることができる指標です。
FRBが重要視している指数でもある。
CPIとPCEをどう捉える?
FRBがどちらを重視しているか
CPI :物価の変化をざっくり見るための速報値
PCE:消費行動の変化影響を含めた物価動向を見る指標
CPIの値により市場が大きく動くことがありますが
長期的な視点に立つなら、FRBが重視する
PCEの分析を優先しましょう。
CPIでざっくりとした物価動向をイメージし、
PCEで消費行動の分析をするような流れが理想です。
FRBの金融政策への影響
2023年7月現在、FRBは市中から資金を回収するため
政策金利の引き上げと金融引き締め(QT)を同時に実施しています。
これを続けるためには、物価と雇用の安定が不可欠ですが
物価のインフレが続けば、より強い引き締め(市中からの資金の回収)を
実施してインフレの抑え込みを優先するでしょう。
お金が回収され続ける市場環境を懸念されれば、株価の下落を招きます。
政策金利と金融引き締めについては、下記のページで詳しく解説。
仕組みを知れば、投資の質も向上します。
▼米国相場のバロメータ「政策金利」を図解で解説

▼米国相場へドーピング「金融緩和と金融引き締め」



▼雇用動向の捉え方「ADP雇用統計」と「雇用統計」



【配当性重視の優良ETF】
・SPYD:1株が安く、利回り重視
・HDV :防御を固めつつ、利回りが欲しい
・VYM :分散性と増配性重視
▼毎朝7時に経済ニュース・図解記事をツイート中!
まとめ
いかがだったでしょうか。
2つの物価動向を示す指数は、集計方法がわかれば
市場の動きが短期的なのかトレンドなのかを
判断する材料になると思います。
皆さんの投資の質向上に少しでも
この記事が役立ったのなら幸いです。
※投資は自己責任ですので、あくまで参考程度で。
皆さんの参考になれば、幸いです。
▼もしこの記事がよかったら、フォローをお願いします!
▼ブログランキング


Share this content: