量的引き締め(QT)とバランスシート縮小の効果とは
FRBは、現在政策金利の引き上げと合わせて
量的引き締め(QT)を合わせて実施しています。
量的引き締め(QT)を調べていると
バランスシート縮小とごちゃごちゃになってしまったので
自分の勉強のために記事にまとめました。
この記事では、
量的引き締め(QT)がどこに効果があるのか
バランスシートの縮小とはなにかを
図解を交えて解説します。
※投資は自己責任ですので、参考程度で。
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量的緩和(QE)と量的引き締め(QT)の関係
(1)FRBが準備金を使用して各金融機関が保有する債券を買い取る
(2)金融機関は手元に流動性のある資金を確保できる
(3)各金融機関が手元資金を使用して投資活動が活発になる
量的引き締め(QT)とは
(1)FRBが量的緩和(QE)時に各金融機関から買い取った債券の中で
満期になったものを米国政府に償還します
(2)その時に発生した償還金をFRBの準備金として積み上げる
(3)米国政府が資金調達するために米国債券を発行する
(4)各金融銀行が米国債券を購入し、流動性のある資金が減少する
FRBは直接米国政府から米国債券を購入できません。
そのため、QEでは各金融機関の米国債券を買い上げます。
コロナショック後にFRBは経済を立てなおすため
政策金利の引き下げと合わせてQEを実施しましたが
米国内に強烈なインフレを招いたのは、記憶に新しいですね。
FRBは、2022年3月より政策金利の引き上げ、
6月からQTを開始してインフレの抑えつけに奔走しています。
▼政策金利の仕組みについてはこちら
バランスシートの縮小とは?
FRBバランスシートは縮小しません。
重要なのが各金融機関が準備金を取り崩すことです。
準備金の減少が発生する要素としては、金融機関が
余分な準備金を取り崩すほど、収支が悪化し始めることです。
ではなぜ準備金が余分に積みあがっているのか?
それは政策金利と一緒に引きあがるIORBという金利に関係があります。
IORBとは
政策金利と共に引き上げられる金利の1つが
IORB(準備金残高の超過分にかかる利息)
これは準備金の超過分にかかる金利で
この金利はFRBから金融機関に利払いされます。
そのため、金融機関からすると経営に余裕があれば
準備金をさらに積み上げる利点があるわけです。
リスクの高い市場にお金を出すよりも
安全で高利回りな準備金積み上げの方が、
金融機関としてもメリットがあります。
(一部利用できない金融機関もあります)
FRBのバランスシートの縮小目標は
2025年半ばまでに6兆ドルまで圧縮と言われています。
2023年6月時点で8兆ドル規模なので、
市中から約2兆ドルの流動性が失われる計算です。
そのため、FRBは慎重にQTを実行しています。
FRBのバランスシート縮小は市場へのインパクト大
そのため、市場に影響を及ぼさないように慎重に取り組んでいる。
▼合わせて政策金利が何かを理解し、投資の質を向上させよう
まとめ
いかがだったでしょうか、
量的引き締め(QT)はよく政策金利と混同されがちなので
一度、どういう流れかを理解するだけで
投資の質は向上します。
※投資は自己責任ですので、あくまで参考程度で。
皆さんの参考になれば、幸いです。
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